Solitary child of three years


あれはたんぽぽが咲く季節だったかな。
ママに叱られたわたしは素足のまま、外に出されちゃって
シクシク泣いていたわ。
自宅近くに砂場があって、わたしはずっとそこにしゃがみ込んでいたの。
風が強い日で、砂の粒子が風でわたしの脚をチクチクと攻撃してくるわけ。
寒いのと、そのチクチクが余計にわたしを寂しくさせちゃって
涙が止まらない・・・。
お隣のおじいちゃんがたまたま通りかかって
「どうしたの?そんな格好で・・・。」
「ママに怒られたの・・・。」
「おじいちゃんが一緒に謝ってあげるよ。」
おじいちゃんはわたしの手を引いて、一緒におうちに
帰って、ママに謝ってくれたわ。
ママは体裁が悪いというような顔をして
わたしをおうちに入れてくれたけど、おじいちゃんが
帰ったあともまだプリプリと怒っていたわ。
わたしはあの3歳のころの、砂場で感じた「寂寥感」を今でも
鮮明に記憶している。
わたしがこの人生の中で始めて覚えた「寂寥感」だ。
その時、「ママ、わたしとっても寂しかったの。」とか
おじいちゃんに泣きじゃくって抱きついていたら
その日も出来事は今、こうして想い出すこともなかったのかもしれない。
ただ・・・誤解して欲しくないのは、
わたしはママを尊敬しているわ。とても・・・。
ママは絶対にネガティブなことは言わないし
わたしが3歳だった頃にヒステリックだったことを除けば
とてもわたしを愛しんで育ててくれたから。
わたしはママから「強さと優しさは表裏一体」ということを学んだ。





だからね、わたしは「強い」男性に憧れるわけ。
そして、ママのようにお料理ができて、
お出かけの時にはちゃんとハンカチを持ち歩いていて
靴磨きが得意な男性が好きなんだ。